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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

この諸作用のどの一部分を取って見ても全体(総体)への関係を含まないものはない、その意味で部分は常に全体に対して合目的的な意味を有っている。だから精神科学の対象たるこの歴史的・社会的生は、分脚を具した全体として、全体的な構造連関として、現実的に存在している。かかる全体は部分の単なる集合でもなく又内的分節を有たない単なる一般者でもない。であればこそ一対象をその諸要素から原子論に構成することは出来ず、従って要素と要素との関係を因果的なものとして説明の対象とすることも出来ない。吾々はただ之を一つの全体として分解し記載する外を許されない。唯、かくしてのみ生は理解(解釈)され得るのである。処で生の理解、生の自己解釈には、体験、表現、理解の三規定があった。それ故精神科学にとっては、この夫々に相応した三つの基礎が横たわるわけである。体験に対応しては意識の研究としての心理学、表現に対応しては歴史の研究としての歴史学、両者の総合に当る理解に対応しては心理学と歴史学との結合たる解釈学。この三つのものが乃至はこの最後のものが、精神科学の基礎であり又方法である。そして之が取りも直さず哲学の方法なのであった(但しこの心理学はディルタイの所謂「記述的分析的心理学」