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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

だが之ではまず何より先に困難なのは技術と技能との区別を発見することだろう。技能は比較的に抽象的な人間能力の一つに他ならないが、技術の方は社会の一定の物質的与件(道具・機械・工場・交通設備・其他)と明白に結びついていなければならぬ。でこの生産技術(技能ではなく恐らく技能の客観的な実際的尺度となる処のもの)なる観念も亦、唯物論的観念から見て初めて、科学的な概念となることが出来る。

処がこの生産技術に就いての唯物論的な概念であっても、まだ必ずしも一定の輪廓を得ているものとは断定出来ない。大体唯物論的通念によれば、技術とは「労働手段の体系」だというのであるが、その体系ということの実際的な内容が何であるかが問題であって、もしこの労働手段の「体系」なるものが、結局労働手段自身であるならば、夫は社会の技術的基礎ではあっても、世間で云う所謂技術なるもの自身のことではない。もし又体系という観念が単なる労働手段の総体以上に何かをプラスしたものならば、そのプラスの秘密はつまり技術という観念そのものの秘密に他ならぬ。この問題の解決は今その処ではないが、仮に技術という観念自身が問題を含むとすれば、「社会の技術的基礎」