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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

宇宙の無限や最後の単位部分や其他に就いては、人間の悟性乃至理性は、全く同一の確実さを以て、全く相容れない肯定判断と否定判断とを、同時に下すことが出来る。この特有な矛盾が二律背反である。カントによれば、之は理性が経験乃至感性的直観との協定を必要とするという認識手続の上の約束を無視するから起るので、この約束を守る以上、元来今云ったような宇宙論的な観念は抑々認識なるものの内容となり得るものではない、そういう意味に於てこうした宇宙論的諸観念はイデーに他ならない、という。――処が悟性乃至理性のこの不当な使用法から生じる幾多の論理的矛盾を、検討し、之から免れるには理性乃至悟性を如何に適切に使用すべきであるかを研究するのが、カントの謂う処の、ディアレク、ティックなのである。

でつまりカントにとっては、弁証法なるものは、アリストテレスなどでもそうであり、又その言葉自身が元来往々そう使われて来たように、論理の云わば消極面、否定的な面を云い表わすもので、夫は論理学の正面に位置するものではなかった。処がそれにも拘らず、もはや従来の所謂形式論理学に止まることの出来なかったカントにとっては、この弁証法は、論理学の正面を云い表わすその「分析論」