轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
みちづれ
道連
豊島 与志雄
「中央公論」1924(大正13)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,366 字 · 37 页
勿論初めから早く帰れるつもりではなかったらしい。帰りは遅くなるかも知れないから、近くの人はよろしいが、遠くの人は参加しなくともよい、しいて参加したいという者は、若し遅くなった場合には、町の親戚に泊ってゆくか、または学校に泊ってゆくか、それだけのことを両親と相談しておいでなさい、というようなことを前から云い渡されていた。随分乱暴な話ではあるが、昔の学校はそういう風なやり方だったのだ。それで僕は、村の同窓生達がみな休んだのに、一人頑張って出ていって、帰りが後れたら町の親戚に泊ってゆくつもりで、実際前の晩もその親戚に泊って、朝早く出かけたのだった。
所で、果して遠足の帰りには日が暮れてしまった。教師は生徒達を学校の運動場に整列さして、その疲れきった顔に一々提灯の火をさしつけながら、家の遠い者があると、学校に泊るかそれとも町のどこかに泊るかと、裁判官のような調子で尋ねていった。それが僕の番になった時、どこそこの何という親戚に泊ってゆくということを、僕は元気よく答えてやった。
それから解散になって、僕は真直に親戚の家へ行きかけたが、どういうものか、急に家へ帰りたくなって来た。