轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
「長崎の鐘」日比谷出版、1949(昭和24)年1月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 65,109 字 · 131 页
一キロ内外の距離にあって、多くは家の中などにいてなんの創傷も受けず、その後軽い下痢くらいはあったが、元気で他の人の看護や焼け跡整理に立ち働いていた人々が、全身倦怠、皮膚蒼白の前駆症をもって発病し、体温は四〇度以上に上昇し、そのまま稽留し、口内炎を起こし、歯齦潰瘍ができ、後それは壊死し、咽頭義膜、潰瘍性扁桃腺炎を惹起し、飲食不能となる。皮膚に点々小豆色の溢血斑を生ずる。初め躯幹、上膊にあらわれ、後には大腿に多発する。その大きさは止針頭大から米粒大ないし小豆大におよび、時に指頭大に拡大するのもある。疼痛、掻痒は伴わない。白血球はいちじるしく減少し、二千以下になった者はほとんど助からなかった。その経過は奔馬のごとく、平均就床九日で死亡した。
珍しい例は間接障害で、爆裂時に放射線を受けた草木のうち二キロないし七キロのものは赤く焼け枯れ、また爆裂後に降った大粒の雨の付着した草の葉は枯れた。爆撃の翌日、川平地区で二人の農民がこの枯れた萱を刈って担いで帰ったところ、その翌日草の当たった両手両足および肩にかゆい紅色の丘疹を生じ、それはかぶれに似ていて数日で治った。