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めしまつま

飯待つ間

正岡 子規

正岡子規『飯待つ間』。同一底本的分册已合并为一书。收入:飯待つ間、犬、画、句合の月、九月十四日の朝、くだもの、ランプの影、熊手と提灯、徒歩旅行を読む、病牀苦語、車上の春光、煩悶、初夢、夢、病、墓、酒、権助の恋、恋。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,525 字 · 126 页

青空文庫

残念に思うて居るのであろうか。否、無垢清浄のお七にそれほどの太い心がある訳はない。お七は必ず、家を焼いたのは悪い事をしたと感じたであろう。それならお七は、火を付けなかったら善かったと思うたろうか。固よりそんな事は思わぬ。人間世界の善悪が、善悪の外に立つ神の世界の恋に影響のしようがない。しかし火つけが悪い事と感じた瞬間には、本心に咎める所があって、あんな事をせなんだら善かったと思わずには居られまいと思うがどうであろうか。なかなか以てそんな事は思わぬ。それならその瞬間にはどういう事を思うて居たろうか。それは、吉三は可愛いと思うて居た。〔『ホトトギス』第二巻第六号 明治32・3・10〕