轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おばなさわ

おばな沢

山本 周五郎

「講談雑誌」博文館、1949(昭和24)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,479 字 · 45 页

青空文庫

四

――もしこんなことがわかったら、戸田のお母さまは不愉快になるに違いない、こんど来たらよく話し合って、あちらへ預けるようにして貰おう。

内祝言の盃をしたとき、節子は彼の母親に会っている。色の浅黒い小柄なひとで、ちょっと片意地らしい眼をしていたが、身分の差ということが気になるとみえ、必要以上に卑下した態度で、しきりに座のとりもちをした。……そのとき節子は、英之助にも同じような性質のあることを感じて、欝陶しく胸のふさがるのを覚えたのであるが。

いまその人を思い、その人に秘密を持つことを考えると、どうにも気持がおちつかなかったのである。

四

病気のほうは四月から順調であったが、八月になってまもなく、午睡をしたときちょっと風邪をひいたのが祟って、また熱が高くなり、胸の痛みと食欲不進と、全身のぬけるようなけだるさがぶり返した。

「気候の変りめということもあるには違いないが、それよりも病気に対する油断でしょうな、この病気ばかりは医者や薬より、まず本人とまわりの者の用心が大切です」

和田玄弘はこう云って、当分はまた安静に寝ていることを命じた。

兄の泰馬は怖い顔で、枕許へ来てながいこと小言を云った。