轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
「主婦之友」主婦之友社、1922(大正11)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 页
「もう夕方までは動かないぜ」
と裸体になって寝そべっていた。
田鶴子さんと二人で池の周囲を歩いて見た。大きな川が出来るほど清水が湧いているのだから、夏場所としてはこの上のところはない。
「学生と軍人と朝鮮飴が名物だそうですが、矢っ張り来ていますね」
と田鶴子さんが言った。
「朝鮮飴が歩いていますか?」
と僕が態その辺を見廻すと、恐ろしく太い鼻緒の下駄を穿いた学生が両三名ジリ/\寄って来た。心なき田舎書生の目にも田鶴子さんの洋服姿が美しく映ったのだろう。
「もう彼方へ参りましょう」
と田鶴子さんは気味悪がった。
座敷へ戻ると、
「……五郎は私と同じくこの直ぐ向うの横手村のもの、横手の五郎と申しました」
と徳さんは何か物語を始めていた。
「十八歳で三十六人力、何と豪物ではございまんか? これが人足頭を勤めてお城の築造に骨を折りました。『五郎、毎日御苦労じゃの』と清正公が仰有る。『否、我がものと思えばきつうもござッせん』と五郎が答えます。何時でも我がもの/\と申します。そこで清正公は不審を起しました」
「殺意を生じたんだね」
と秀夫さんが言った。
「我がものというからには五郎め行く/\この城を乗っ取る所存と見える――これは今の中に何うにかせにゃならぬと流石の豪傑も心配になりました。