轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
「主婦之友」主婦之友社、1922(大正11)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 页
「此処から余程あるかね?」
と三輪さんがこれも水飴を頬張ったまゝ、外方を見ながら尋ねた。
「すぐこの上の山でございます。旧道をお帰りになると通り道ですから御参詣なさいませ」
「それなら序だから寄っていこうじゃないか? ねえ、村岡君」
「さあ、団君が何うだろうかね? 車屋さんに酷く嚇かされているから矢っ張り新道を引き返すと言うかも知れないぜ。団君、旧道を通って田舎箱根を越す勇気はないかね?」
とお父さんが相談を持ちかけると、
「田舎箱根豈辞さんやだ。三輪君に子授け観音へ参詣させる為めにはだね」
と団さんは案外容易に賛成した。
「美人の道連れがあると思ってすぐに承知したよ。現金な男さ」
とお父さんは小さな声で三輪さんに言った。そうして車屋に、
「それじゃ車屋さん、来た序だから観音さんへ詣って旧道を帰ることにするよ」
「それが本当です。道は悪くても此処へ来て菊川を通らないじゃお話になりませんからね」
と車屋が答えた。
なお少時休んでから奥さん達が出掛ける仕度を始めて、その車屋が此方のを、
「行かずう!」
と促した。僕達もいつまでも油を売ってはいられないから、それを機会にお神輿を上げた。