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とむらいきかんしゃ

とむらい機関車

大阪 圭吉

大阪圭吉『とむらい機関車』。同一底本的分册已合并为一书。收入:とむらい機関車、死の快走船、気狂い機関車、闖入者、三狂人、白妖、あやつり裁判、銀座幽霊、動かぬ鯨群、寒の夜晴れ、坑鬼。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,729 字 · 371 页

青空文庫

そして又、そのために一体どんな責任問題が起るか――等々に就いて大騒ぎを始めた。

五

一方、鉄蓋の上の足跡を一心に調べていた喬介は、やがて私と司法主任に向って、

「じゃあ、犯行の大体の径路を、僕の想像に従って、話して見よう。――先ず、撥形鶴嘴を持った犯人は、あの貨物ホームの屋根から、ランプ室、貯炭パイルを伝って此処へやって来ると、先刻の実験通り撥形鶴嘴に依る殺人装置を施して、蝙蝠の様にその梯子の中途にヘバリ着きながら73号のやって来るのを待っていたのだ。やがて機関車が着くと、素速く梯子から機関車の框へ飛び移って、乗務員に発見されない様に、汽罐の前方を廻って反対側の框に匐いつくばっていたに違いない。一方、機関助手の土屋良平は、そんな事も知らずに給水作業に取掛る。そして、あの恐ろしい機構に引掛って路面の上へ俯伏にぶっ倒れる。すると操縦室にいた井上順三が、何事ならんと驚いて、操縦室の横窓から、半身を乗出す様にして覗き込む。と、そうだ。恰度その時を狙って、反対側の框に蹲っていた犯人は、素速く操縦室に飛び込むと、井上順三の背後から、鋭利な短刀様の兇器で、力任せに突刺したんだ。