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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪圭吉『とむらい機関車』。同一底本的分册已合并为一书。收入:とむらい機関車、死の快走船、気狂い機関車、闖入者、三狂人、白妖、あやつり裁判、銀座幽霊、動かぬ鯨群、寒の夜晴れ、坑鬼。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,729 字 · 371 页
すると喬介は笑いながら、
「ところが73号は、この亙り線を経て本線へ移ってはいないのです!――この屍体の位置を御覧なさい。もしも73号が、この亙り線へ移ったのであったならば、遠心力の法則が覆えされない限り、屍体はカーブの内側、即ちこの転轍器の西方へ振落される事は絶対にないのです。そして、何よりも先ず、こちらの一番線の延長線上を見て下さい。ほら、亙り線と違って、雪が積っていないじゃあないですか!――とにかく駅長の仕事です。転轍器の聯動装置ぐらい楽に胡魔化せますよ。ところで、この先の線路は、何になっていますか?」
「車止めのある避難側線です。――もっとも途中の転轍器に依って、三哩先の廃港へ続く臨港線に結ばれていますが」
「ふむ。とにかく、出掛けて見ましょう」
そこで転轍器が切換えられると、私達を乗せた運搬車は再び疾走り出した。そして、雪の積っていない軌条を追い求める様にして、もうひとつの達磨転轍器を切換えた私達は、とうとう臨港線の赤錆た六十五封度軌条の上へ疾走り出た。
もう風も静まって大分白み掛けた薄闇の中を、フル・スピードで疾走り続けながら、落ついた調子で、喬介は助役へ言った。