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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪圭吉『とむらい機関車』。同一底本的分册已合并为一书。收入:とむらい機関車、死の快走船、気狂い機関車、闖入者、三狂人、白妖、あやつり裁判、銀座幽霊、動かぬ鯨群、寒の夜晴れ、坑鬼。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,729 字 · 371 页
成るほど雪の上には、大人のスキーと並んで、幅の心持狭いスキーの跡が、表通りを進んでいる。
「さア、訊問に呼び出されないうちに、急いでこの跡をつけて行きましょう」
私達は、直ぐに滑り出した。
もう大分時間もたっている事だから、どこまでその跡の主人達は進んでいるか判らない。最初私は、そう思って滑り出したのだが、ところが、生垣に沿って五十米突も進んだ処で、不意にその条痕は、なにか向うから来たものを避けるようにして二つとも右側へ方向転換している。私はギョッとなった。そこは隣りの空家である。二つの条痕は、ささやかな生垣の表からはいって玄関をそれ、暗い建物の横から裏のほうへ廻っているらしい。私達は固唾を飲んでつけだした。
「意外に近かったですね」田部井氏が歩きながら、蒼い顔をして云った。「どうも、不吉な結果になりそうです……ところで、あなたは、いったいサンタ・クロースを、誰だと思いますか?……もうお判りになったでしょう?」
私は顫えながら、烈しく首を振った。田部井氏は空家の庭へ踏み込みながら、
「判っていられても、云い憎いんじゃアないですか?……この場合、サンタ・クロースになって、窓から贈物を届けるほどの人は、誰でしょう?……しかも、子供は、引ッ抱えなくても、一人でスキーをはいてついて来るんです……確か、七時半頃に、この