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キリストきょうにゅうもん
キリスト教入門
矢内原 忠雄
序「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>門をたたけ「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第一章 人生と宗教「嘉信第十四巻第八・第九号」嘉信社、1951(昭和26)年8・9月<br>キリスト教入門第二章 いかにしてキリスト教を学ぶか「嘉信第十四巻第十・第十一号」嘉信社、1951(昭和26)年10・11月<br>キリスト教入門第三章 キリスト教の歴史「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第四章 キリスト教の神観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第五章 キリスト教の人間観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第六章 キリスト教の救済観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第七章 基督者の生涯「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教早わかり「嘉信第九巻第六・第七・第八号」嘉信社、1946(昭和21)年6、7、8月<br>無教会早わかり「嘉信第十巻第四号」嘉信社、1947(昭和22)年4月<br>聖書について「嘉信第十巻第七号」嘉信社、1947(昭和22)年7月<br>イエスの生涯「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月<br>あとがき「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,257 字 · 234 页
三 宗教は信ずる価値がないという論について
三 宗教は信ずる価値がないという論について
世間には、宗教はいらないという人々があるとともに、宗教は信ずる価値がないと考える人々もある。その人々は、社会的事実としての宗教の存在は認めるのであるが、宗教は本来信ずる価値のないものであり、あるいは宗教は迷妄であるがゆえに、自分は宗教を信じない、と言うのである。その論拠の主なものは、科学的合理主義の精神である。この人々の議論によれば、宗教は人知の未開であった時代の遺物であって、今日のように科学の進歩した世の中では、宗教を信ずることはできない。科学の進歩によって、宗教というものは、陽に照らされた朝霧のように消えていくべきものだ。科学が進歩して、人間の理性の発達した今日において、宗教を信ずることは迷信だ、今の世で宗教などを信ずるのは気が知れない、と言うのである。加藤弘之はこの意見の有力な代表者であって、宗教は「お化け」であるとの説を唱えた。それで無宗教ということは、今では恥ずかしいことばでなくて、かえって近代的な学問をした人、近代的な感覚をもつ人の、いばって言うことばとなっているのである。
これは人間の理性を重んじた合理主義的な考えであって、さきにあげた人間信頼の思想のあらわれである。