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キリストきょうにゅうもん

キリスト教入門

矢内原 忠雄

序「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>門をたたけ「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第一章 人生と宗教「嘉信第十四巻第八・第九号」嘉信社、1951(昭和26)年8・9月<br>キリスト教入門第二章 いかにしてキリスト教を学ぶか「嘉信第十四巻第十・第十一号」嘉信社、1951(昭和26)年10・11月<br>キリスト教入門第三章 キリスト教の歴史「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第四章 キリスト教の神観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第五章 キリスト教の人間観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第六章 キリスト教の救済観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第七章 基督者の生涯「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教早わかり「嘉信第九巻第六・第七・第八号」嘉信社、1946(昭和21)年6、7、8月<br>無教会早わかり「嘉信第十巻第四号」嘉信社、1947(昭和22)年4月<br>聖書について「嘉信第十巻第七号」嘉信社、1947(昭和22)年7月<br>イエスの生涯「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月<br>あとがき「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,257 字 · 234 页

青空文庫

二 人生のよりたのみ

少なからざる人々がこの戦いに敗れて、人生を生き抜いていく気力を失い、自殺を選ぶ者もある。

我々が人生の厳粛な問題に遭遇し、社会の荒波にもまれて生きていく時に、何かしっかりしたよりたのみがほしい。何かしっかりした立場がほしい、ということは、だれしも感ずるところである。自殺者であろうとも、おそらくあるところまでは、相当努力し、相当苦しみ、相当しっかりしようとして、そしてしっかりできなかった人の、気の毒な姿なのであろう。

そこで、しっかりした立場をどうすればもつことができるか。何がしっかりした立場であるか。何によりたのむか、ということが次の問題になる。

二 人生のよりたのみ

たいていの人が、自分のよりたのむものは自分である、と考える。家族だ、親類だ、友人だ、社会だと言ったところが、ほんとうに自分を知る者は自分だけであり、ほんとうに自分の力になってくれる者は自分だけである。加うるに、自分の中には無限の力があり、自分の理性と判断と行動によって、自分を支持していくことができる。それが自分にとって必要でもあり、責任でもあり、また自己の尊厳でもある。――このように考えるところの、自己信頼、自我独尊、自力主義は、個人の責任の強調される自由主義社会の特徴的な思想であって、日本では福沢諭吉がその代表的な主張者であろう。