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キリストきょうにゅうもん

キリスト教入門

矢内原 忠雄

序「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>門をたたけ「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第一章 人生と宗教「嘉信第十四巻第八・第九号」嘉信社、1951(昭和26)年8・9月<br>キリスト教入門第二章 いかにしてキリスト教を学ぶか「嘉信第十四巻第十・第十一号」嘉信社、1951(昭和26)年10・11月<br>キリスト教入門第三章 キリスト教の歴史「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第四章 キリスト教の神観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第五章 キリスト教の人間観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第六章 キリスト教の救済観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第七章 基督者の生涯「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教早わかり「嘉信第九巻第六・第七・第八号」嘉信社、1946(昭和21)年6、7、8月<br>無教会早わかり「嘉信第十巻第四号」嘉信社、1947(昭和22)年4月<br>聖書について「嘉信第十巻第七号」嘉信社、1947(昭和22)年7月<br>イエスの生涯「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月<br>あとがき「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,257 字 · 234 页

青空文庫

三 伝道の始

第二は自然である。イエスの教訓は多く譬話の形で語られ、これらの譬話は自然界の事物の引用に満ちている。空を飛ぶ一羽の鳥、野に咲く一茎の花も、彼の高き教訓の材料となっている。彼の豊富な自然観察もまた、彼に神の真理をさとらせる貴重な準備の一つであった。

第三は労働である。イエスは父亡き後自ら労働して家族を扶養したと思われ、その他彼が農業、漁業、家庭の労働などについて知識と興味をもっていたことが、彼の譬話によく現われている。しかして額に汗する労働こそ、神の心を学ばしめる最善の道なのである。

かくして平民の子イエスは、最も平民的にその三十年の生涯をナザレの田舎町に過ごした。そこには何の見ばえもなく、何の取り立てて言うべきほどの事件も起こらなかったのである。

三 伝道の始

イエスが三十歳になった時、ユダヤ人の間に一つの大きな宗教運動が起こった。それはヨハネという人がヨルダン川のほとりに現われ、罪の赦を得さする悔い改めのバプテスマを宣べ伝えた事件であった。ヨハネの母エリサベツはイエスの母マリヤの親戚であり、イエスの生誕より六か月早くヨハネを生んだのである。

「バプテスマ」