轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

「東京朝日新聞」朝日新聞社、1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月20日<br>「大阪朝日新聞」朝日新聞社、1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月21日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,475 字 · 194 页

青空文庫

どなた様で」

「忘れたのかい。二三日前に君の店で買物をしたんだが。実は今日は警察の御用で来たんだが、一寸お住持をここへ呼んでくれ給え」

爺さんはかしこまって、奥の方へ住持を探しに行ったが、暫くすると変な顔をして戻って来た。

「どうも見えないんですよ。ちっとも気がつきませなんだが、いつの間にお出ましなすったのか」

「そうかい。兎も角一度上らせてもらうよ。警察の御用なんだからね」

明智はそういったまま、手早く靴を脱いで上に上った。爺さんは呆気にとられて、止めようともしなかった。紋三と刑事も明智に習って靴を脱いだが、その時紋三は今まで忘れるともなく忘れていた事柄を、ハッと思い出した。和尚が見えないのは裏からO町の例の家に行ったのに相違ない。そこには山野夫人が来ているのだ。もし和尚が見つかれば、夫人も一緒に恥をさらす羽目になるのは知れている。恥どころか退引ならぬ証拠を握られるのだ。

紋三はそれと同時に、ある驚くべき事実に気がついた。今までは夫人を脅迫している男が何者とも知れなかったので、一種の嫉妬を感じていたに過ぎないのだが、明智の明言する所によれば、その男こそ彼の不気味な一寸法師に外ならぬのだ。