轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧逸馬『世界怪奇実話』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「世界怪奇実話」序文、ウンベルト夫人の財産、都会の類人猿、肉屋に化けた人鬼、生きている戦死者、運命のSOS、斧を持った夫人の像、海妖、カラブウ内親王殿下、双面獣、モンルアルの狼、消えた花婿、土から手が、ロウモン街の自殺ホテル。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 251,305 字 · 498 页
5
ところがグランスは、丁度其の事件の前後他の事で入獄していて、彼が犯人であり得る訳はないし、第一、そのグランスが、カイムスが失踪した以前から引続き入獄中であることは、ハアルマンは先刻承知の筈である。何でこんな盲動をしたのか判断に苦しむのだが、それよりも、この事件の特異性は、それが屍体が発見された唯一の場合であることだ。カイムスだけは、ハアルマンの肉屋で×売りされたのではなかった。二個月後に、ハノウヴァ市を貫いてラインに合流している運河の浚渫工事で偶然発見された。羊のように四肢を一つに縛されていた。肉屋の遣りそうな縛り方だ。死因は頚部の扼殺だった。
5
如何に大戦直後の混乱時代のハノウヴァ市でも、斯かる大々的人間××が前後十六個月間も何ら警察の耳目に触れることなく過ぎたと言うのは鳥渡信じ難く思われるが、これには、当時の無政府的な状態の他に、少くとも二つの特種の事情が作用して、この稀代の人鬼フリッツ・ハアルマンの犯罪をして発覚を遅らしめたと言う事が出来る。其の一は、彼の職業が肉屋で、自宅で肉を切ったり骨を棄てたりする事は当り前だから、血だらけの卓子も床も何ら注意を惹かなかった事と、もう一つは、あの猥褻罪で、九個月間ウンストルフ刑務所に投獄されたにも拘らず、ハアルマンは出獄後も未だ警察のスパイを解かれないで、絶えず