轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧逸馬『世界怪奇実話』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「世界怪奇実話」序文、ウンベルト夫人の財産、都会の類人猿、肉屋に化けた人鬼、生きている戦死者、運命のSOS、斧を持った夫人の像、海妖、カラブウ内親王殿下、双面獣、モンルアルの狼、消えた花婿、土から手が、ロウモン街の自殺ホテル。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 251,305 字 · 498 页
一度などは、戸外で出会った屑屋に、いきなり自分の着ていた毛の襯衣を脱いで売って、寒さに顫えて帰って来たことがあります。十七、八の頃の真冬でした。
何時も上を向いて威張って歩く癖がありました。町を歩く時は、空を白眼んでいるように見えましたし、家の中でも、天井を振り仰ぐように、頭を背後へ反らしていました。ずっと一緒に居た訳ではありません。気が向くとふっと居なくなって、二、三日も二、三週間も、時によると二、三個月も何処かへ行っていたり、そうかと思うと、或る朝ぶらりと裏口から這入って来たりしました。その間、どこで何をしていたのか話そうともしませんし、訊いた事もありませんでした。機嫌の好い時は、よく面白い事を言ったりしたりして皆を笑わせました。その中で、アウルのお得意の一つは、重い樫材の椅子を歯でぶら下げて部屋じゅうを歩き廻ることでした」
「何か食物に異常性は認められなかったか。特に何んな食物が好きだったか」
と、ネルスンの精神鑑定をしたウイニペグ市立病院のアルヴィン・マザアス博士に訊かれて、フェビアン夫人は答えた。
「食物には別にこれという好き嫌いはありませんでしたが――ただ食卓で、口に出来ないような不潔なことを言って、皆を嫌がらせるのが大好きでした。