轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
まるのうち
丸の内
高浜 虚子
「東京日日新聞」1927(昭和2)年3月15日~31日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,875 字 · 46 页
翁の像
鈴木徳子はいつの間にやら舞台から消えて沢村宗之助の女房になっていることも知った。そうしてその宗之助や栄三郎が早く鬼籍に入った事も知った。その宗之助と徳子の間に出来た新しい宗之助の子方もはや屡々見た。
外の芝居は余り見ないが、ただ帝劇だけはよく見る。そうして毎回見ている時には、多少の興味を覚えるが、一旦そこを出て表に立つと、今何を見ておったのかさえもう覚えておらぬ。ただ眼が疲労して痛みを感ずるばかりである。そうして自動車に脅かされながら、漸く有楽町駅にたどりつくのである。
翁の像
京阪地方から上京する旅客は、横浜を過ぎて大森あたりから、漸く帝都に近くなったという感じがするであろう。しかしながらわい小な家屋が乱雑に建っておるのを見ては、これが帝都かという浅ましい感じもまたしないことはなかろう。殊に芝浦あたりからのバラック建や、その間に残っている廃墟のような煉瓦の堆積を見ては、震災のあとのいつまで斯くの如きかを嘆かわしく思うであろう。
それが漸く新橋を過ぎて、わが丸の内にはいるとはじめて面目が改まって、やや帝都の帝都らしい感じがして来るであろう。
比較的宏壮な建築物が整然としてある。