轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

01 乾雲坤竜の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页

青空文庫

襤褸と油紙に幾重にも包んだ細長い物を埋めようとしているところだった。

深夜にまぎれて、食客左膳の怪しいふるまい……これは、乾雲丸を一時こうして隠匿して、かの五人組の火事装束に奪い去られたと称し、栄三郎をはじめ屋敷内の者をさえ偽ろうという極密の計であったが、始終を見とどけたおさよは、さっきのことを源十郎に話したとおり、今の混雑を利用して刀を掘り出し、お艶に別れる手切れの一部として、さっそく栄三郎へ渡そうと思っているのだ。

老女おさよの手によって、うちおろされる鍬の数!……。

土が飛ぶ。石ころがはねる。そしてついに、地中の竜ではない、土中の乾雲がおさよの目前にあらわれたとき! 櫛まきお藤の撃った左膳を助ける銃声がひびいた。

離別以来幾旬日、坤竜を慕って孤愁に哭き、人血に飽いてきた夜泣きの刀の片割れ――人をして悲劇に趨らせ、邪望をそそってやまない乾雲丸が、ここにはじめて丹下左膳の手を離れたのだ。

……転ぶようにしゃがんで穴底から重い刀を抱きあげたおさよ。

暗中にぱっぱッと音がしたのは包みの土を払ったのだ。

宵闇にふくまれ去ったお藤と左膳を追って、捕方の者もあわただしく庭を出て行ったあとで。