轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
この時!
本所化物屋敷の離庵では。
相馬藩援剣の残党、月輪軍之助、各務房之丞、山東平七郎、轟玄八の四名とともに枕を並べて眠っている剣妖丹下左膳が――夢をみていた。
五臓の疲れ――であろうか。
左膳の夢は。
静夜、野に立って空をあおいでいる左膳であった。
明るい紫紺の展がりが、円く蓋をなしてかれのうえにある。
大きな月。
星が、そのまわりをまわっていた。
と、左膳が見ているまに、星の一つがつうッと流れたかと思うとたちまち縦横にみだれ散った。
そして――。
おのれの立っているところを野と思ったのは誤りで、かれは、茫洋たる水の上に、さながら柱のごとく、足のうらを水につけて起立しているのだった。
海だろうか?
それとも、池かも知れない……。
左膳がこう考えたとき、頭上の月が、クッキリと水面にうつって、死のような冷たい光を放っているのを彼は見た。
同時に、目がさめたのである。
グッショリと寝汗をかいた左膳は、重いあたまを枕の上にめぐらして部屋じゅうを眺めた。
やぶれ行燈が、軍之助の一張羅であろう、黒木綿の紋付を羽織って、赤茶けた薄あかりが、室内の半分から下を陰惨に浮き出さしている。