轻松读懂日语经典作品
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
と見えた刹那……。
ドン!
ドン!
どんどんドン! と湯殿の戸をたたく音がして、
「伊織さん! 伊織さんいませんかえ?」
という男の声だ。
ハッとしてひるむ豆太郎をつきのけ、弥生が走りよって戸をあけると!
この家の駕籠舁きのひとり、得印門下平鍛冶の大男、ゆうべ五梃かごをかついで来たのが、一人であわただしく駈け戻ってきたらしく肩でゼイゼイ声も出ずに、
「オ! これだ!」
と!
やにわに弥生の眼前へつきだしたのを見ると!
乾雲坤竜――夜泣きの刀の一対!
「やッ! ついに二剣ところを一に? そんならアノ、ゆうべの斬りこみで……」
いいかける弥生を手で制した平鍛冶の駕籠屋、
「いそぎますから長ばなしはできねえが、まアよんべ乾雲と坤竜が撃ちあってる最中へうちの大将が跳びこんでね、どうも大層なチャンバラだったが、とどのつまりわしら十人のお駕籠者まで加勢して左膳と栄三郎をおさえつけ、やっと二つの刀をとりあげましたよ、サ、そこで……」
「おウ、そこで?」
「夜明けのうちに八ツ山下まで突っ走って駕籠の中で老先生が、この両剣の柄、赤銅のかぶせをはずしてみると――」
「うむ?」
「出て来ましたね」