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くだん
九段
「別冊文藝春秋 第二〇号」1951(昭和26)年3月5日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,870 字 · 20 页
「まだ私は手を通していないのだから。これならちょうどよろしいわよ」
という。なるほど、婆さんのユカタなら私に合うわけだ。五尺五寸五分とかいう大婆さんなのである。
婆さんと酒をのんで酔っ払い、じゃア、サヨナラと自動車をよんでもらって午ごろ無事モミヂへ戻ってきた。私は着て出たユカタが変っているのを忘れていたのである。抜け作の婆さんも酔っているからそんなことは気がつかなかったろうし、気がついても気にかけることのない大先生なのである。
その後、折があったらユカタを届けてやろうとその時だけは思ったが、祭礼の季節がすぎれば用のないユカタであるから、まったくユカタのことは忘れてしまった。ユカタは私の係りのマチ子サンという女中がセンタクして押入へ投りこんでしまったのである。
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読売新聞は碁の方は呉清源を一手に握っているから、朝日の棋院大手合、毎日の本因坊戦に比べて、まさるとも見劣りのない囲碁欄であるが、将棋の方は他社の名人戦に比べて、勝抜き実力日本一決定戦(当時)などと云っても甚だ影がうすい。実力日本一といったって、名人戦があるのだから、名人即ち実力日本一。