轻松读懂日语经典作品
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まんじ
卍
谷崎 潤一郎
「改造」改造社、1928(昭和3)年3月~1929(昭和4)年4月、6月~10月、12月~1930(昭和5)年1月、4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,618 字 · 258 页
さいその気イになったら隠しとかれへんいうことあれへん。「そんなことして分った時どないするのん?」「分ったら分った時のことやあれしませんか、そないなったら堂々と正義の立ち場説いて聴かして、絶対に外の人とは結婚せんいうて、それでも許してくれなんだら、その時こそ二人で姿隠しても一緒に死んでもええことあれしませんか。」それが本人は、自分の秘密仰山の人に知られてて、仇名まで附けられてるいう風に思えしませんのんで、くろとの女別としたら感づいてるもんちょびッとよりないやろ思てますさかい、巧いこと隠し通せる思てるらしいのんですが、そない都合よう親欺して結婚するいうこと、実際にはなかなか出来しません。綿貫の方には親いうてもお母さんと、後見してる叔父さんとがあるだけやさかい、一ぺん光子さんが会うてくれて、「こないこないの訳ですよって、いずれ家から表向きに申し込んで来たら黙って承知して下さい」いうたら、お母さんはよう分ってくれる、叔父さんかて、わざわざ人の欠点あばいて折角の縁談ワヤにするようなことせえへんいうのんですけど、光子さんの考えでは、結婚申し込む先に身元調べるに違いないよって、どないしたかて知れる、そんなことして平地に波瀾起すより当分内証で会うてる方ええやないか、ぜんたい綿貫の方には別に結婚せんならん理由ないのんで、