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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

「ハハハハそうだろうと思った――しかし本の事、泥棒は飛んだ災難でしたな。山の芋ばかり持って行たのですか」

「山の芋ばかりなら困りゃしませんが、不断着をみんな取って行きました」

「早速困りますか。また借金をしなければならんですか。この猫が犬ならよかったに――惜しい事をしたなあ。奥さん犬の大か奴を是非一丁飼いなさい。――猫は駄目ですばい、飯を食うばかりで――ちっとは鼠でも捕りますか」

「一匹もとった事はありません。本当に横着な図々図々しい猫ですよ」

「いやそりゃ、どうもこうもならん。早々棄てなさい。私が貰って行って煮て食おうか知らん」

「あら、多々良さんは猫を食べるの」

「食いました。猫は旨うござります」

「随分豪傑ね」

下等な書生のうちには猫を食うような野蛮人がある由はかねて伝聞したが、吾輩が平生眷顧を辱うする多々良君その人もまたこの同類ならんとは今が今まで夢にも知らなかった。いわんや同君はすでに書生ではない、卒業の日は浅きにも係わらず堂々たる一個の法学士で、六つ井物産会社の役員であるのだから吾輩の驚愕もまた一と通りではない。人を見たら泥棒と思えと云う格言は寒月第二世の行為によってすでに証拠立てられたが、人を見たら猫食いと思えとは吾輩も多々良君の御蔭によって始めて感得した真理である。