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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

――奥さん小遣銭で外濠線の株を少し買いなさらんか、今から三四個月すると倍になります。ほんに少し金さえあれば、すぐ二倍にでも三倍にでもなります」

「そんな御金があれば泥棒に逢ったって困りゃしないわ」

「それだから実業家に限ると云うんです。先生も法科でもやって会社か銀行へでも出なされば、今頃は月に三四百円の収入はありますのに、惜しい事でござんしたな。――先生あの鈴木藤十郎と云う工学士を知ってなさるか」

「うん昨日来た」

「そうでござんすか、せんだってある宴会で逢いました時先生の御話をしたら、そうか君は苦沙弥君のところの書生をしていたのか、僕も苦沙弥君とは昔し小石川の寺でいっしょに自炊をしておった事がある、今度行ったら宜しく云うてくれ、僕もその内尋ねるからと云っていました」

「近頃東京へ来たそうだな」

「ええ今まで九州の炭坑におりましたが、こないだ東京詰になりました。なかなか旨いです。私なぞにでも朋友のように話します。――先生あの男がいくら貰ってると思いなさる」

「知らん」

「月給が二百五十円で盆暮に配当がつきますから、何でも平均四五百円になりますばい。あげな男が、よかしこ取っておるのに、先生はリーダー専門で十年一狐裘じゃ馬鹿気ておりますなあ」