轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ちはゆたかなり
地は饒なり
宮本 百合子
「中央公論」1918(大正7)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,874 字 · 57 页
或る程度まで達するうちには、この無智な、狭小な魂の所有者である自分は、たくさんの苦痛と涙と、悔恨とに遭遇しなければならないのは、明かに予知されます。茫漠たる原野に、一粒ずつの金剛砂を求めて行くような労力と、収穫の著しい差異も、覚悟しています。けれども、ほんとにけれども、たといそれがどんなにささやかなものであり、目立たぬものであっても、
真理は真理なりという効益あるに非ずや
という、尊い言葉が私を失望させは致しません。
真理は真理なりという効益あるに非ずや
そうです。ほんとにそうです。私は、その何ものにも、彼の価値を減少させられることのない真理を、一つでも多く見出し得るように、努力し、緊張して行かなければならないのではありますまいか。
私はもう、あの人がどう云ったとか、この人がこんなことを云ったとかいう些細なことに、一々寄路をしたり、云わないようにして下さいとか、私はこう思いますと弁解してはいられません。
思いたいように人は思っていて、ようございます。
いろいろに思う人の言葉の中に、私のほんとの価値があるのでもなく、心をたのんで置くのでありません。