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ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页

青空文庫

その代り赤色光は、いつの間にか橙色にかわった。

橙色になったと思っているうちに、今度は淡紅色に変った。――ここに於て、私は万事を察した。

「おい、オルガ姫。あれは、色彩信号だ。解読してくれ。ほら、例の暗号帳の第三十九頁に出ているあれだ」

私は、俄かに元気づいた。

色彩信号だ。この色彩信号というのは、さっきもちょっといったように、色彩の変化により、信号をつたえるもので、モールス符号よりも簡単で、且つ速く送ることが出来る。一分間に一万字は送れる。

だが、これは肉眼で見分けることは、ちょっとむつかしい。オルガ姫のような人造人間でないと、うまく受信が出来ない。

色彩信号は、近距離用のものである。四、五十メートルも離れると、何が何だか、わからなくなる。

さて、どんな信号を送ってくるか。いや、それにも増して、私が悦んだのは、鬼塚元帥との連絡がとれる見込がついたことであった。色彩信号は、ごく最近、鬼塚元帥が考え出した極秘の通信法の一つであった。それを使うかぎり、鬼塚元帥からの通信であると考えて、まず間違いないのであった。

ああ、鬼塚元帥と連絡がつけば、きっと私は、愕くべきニュースを受取ることになろう。