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ちきゅうようさい
地球要塞
海野 十三
「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页
その使命が、あからさまにいって、どんなことであったか、それを話せば、どんな人でも、呀っといって腰をぬかすことであろうが、残念ながら、まだ書く時期が来ていない。いずれそのうち、だんだんと分ってくることであろう。
とにかく私は、クロクロ島において、その重大使命の達成に、ようやく手をつけ始めたばかりのところで、とつぜん鬼塚元帥からの招電に接したのであった。元帥の用向きは、一体なんであろうか。
それは、尋常一様のことではあるまい。それだけは、容易に予想できる。もしそうでなければ、折角あのような重大使命をさずけて特派した私を、仕事にかかったばかりのところで、そう簡単に呼び戻すわけがない。
だが、元帥の胸のうちは、ここでいくら私が考えてみても、分らない。
「東京港へはいります。港内司令所より、第四十三番潜水洞へはいれとの命令がありましたから、只今からそちらへはいります」
オルガ姫が、なんでもやってくれるのだ。私は、早くこの魚雷型潜水艇から出て、美味なあたらしい空気を、ふんだんに肺の奥まで吸いこみたいと思った。
艇のエンジンは、とつぜん停った。
ぎいイ、ぎいイ、ぎいイ――と、金属の擦れ合う高い音がきこえる。