轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あおいはらふじんのたいつり

垢石釣游記

佐藤 垢石

佐藤垢石『垢石釣游記』。同一底本的分册已合并为一书。收入:葵原夫人の鯛釣、青鱚脚立釣、秋の鮎、蛙を食う岩魚、河鱸遡上一考、鯨を釣る、小鰺釣、さしみ、戦場ヶ原の渓谷、早春の山女魚、釣聖伝、釣場の研究、弟子自慢、道具と餌と天候、アンコウの味、夏釣日記、冬の鯊釣、夜の黒鯛、ガラガラ釣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,298 字 · 100 页

青空文庫

アンコウの味

数日前ちょっと閑があったから、水戸の常盤公園へ観梅に出かけて行った。しかし、水戸は湘南地方と違い寒国であるから、梅のつぼみはいまなお固く、つえひく人の風情も浅かった。

けれども、ひどくおいしい料理をさかなにして一杯やってきた。その料理というのはアンコウの共酢である。あの、黄カッ色を呈したアンコウの肝を蒸してこれをスリバチですりつぶし、酢と少量の砂糖を加えてかきまぜ、これにアンコウの白肉の蒸したものを薄く切って、附けて食うのだが、これはいける。おかげさまで、まことにおいしく酒がのどへすべり込んだ。

東京近県でとれるアンコウは、肝が素晴らしく大きい上に、味がよろしいのであるが、東北方面へ行くほどその海でとれるアンコウの肝は小さく、そして味がよろしくない。そこで、くちさがない魚河岸の若い者などは、胆玉の小さい者を指して、あれは陸奥のアンコウだといったものである。

味は結構だが、形はグロの魚である。体の前面いっぱいに占める大きな口を持ち、アンコウ骨が体の過半を取りまわし、ウロコなく粘液でおおわれ、イボのような突起があり、泥カッ色に淡カッ色のハン点があるところは、陸上をはいまわるガマにホウフツとしている怪物。