轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1939(昭和14)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,147 字 · 187 页
ずいぶん大きな爆発跡であった。ぼんやりしていれば、動きだした砂に足をとられて、ずるずるとすり鉢状の爆発跡にすべりおちるところだった。
よく見ると、その中に、なんだか煙突のようなものが頭をだしている。煙突といっても、上がふさがっているから、穴なしの煙突といった形だ。
「あれは一たい、何であろう」
と、太刀川は不審におもった。ひょっとすると、さっき隊員たちが吸血鬼がいるといったのは、このことかもしれない。とにかく見さだめておこうと、砂の上をずるずると底の方へすべりおり、そのそばによって、水中灯をさしむけてみた時、彼はじつに意外なものを発見した。煙突様のものには、その一部分に頑丈な耐圧硝子らしいものをはめこんだ、曲面の窓があったが、その窓の中に、おもいがけなく三つの首がならんで、こっちを見ていたのである。
「おお!」
と、さすがの太刀川もさけばずにはいられなかった。なんということだ。海底にひょっくり頭を出した煙突様の小さい塔があるのさえふしぎなのに、その中から三つの顔がこっちをのぞいている。
しかも三つとも、生きていた。さもおどろいたように目を見ひらき、そして大きく口をあけた。