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ふじんのそうぞうりょく
婦人の創造力
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房、1952(昭和27)年5月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,667 字 · 31 页
女というものもそれに似たようなもので、あんまり馬鹿でも困るが利巧すぎても厄介だという風にしてやって来た。そのため婦人の民主的な文学というものは婦人自身の中には非常に僅かしか芽生えないで、そのあとは進歩的な男の人達が文化全体の問題として問題にしました。
一葉の時代でも或る種類の――内田魯庵という風な評論家たちはやはり一葉なんかの文学に対していろいろ疑問を持っていたけれども、平塚雷鳥の出た明治四十年頃、青鞜社の時代という頃には女の人自身が自分達で自分達の才能を発揮するようにという希望で婦人の才能を押出そうとしました。ところが、その時代はまだ婦人のそういう風な才能を押出すということはその人が社会的に本当に独立していなければ成り立たない、親の脛をかじって気焔を上げても駄目だということが分っていませんでした。そのために平塚さんたちの青鞜社の運動も或る種類の僅かな人、たとえば野上彌生子さんのような人は後には青鞜社から離れたけれどもあの時代に出た人です。青鞜社の全体の方から申しますと、はっきりした社会的基礎をその人達が持っておりませんでしたから、雷鳥さんは年をとってしまって大本教の信者になった。