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がくもんのどくりつととうきょうせんもんがっこうのそうりつ
学問の独立と東京専門学校の創立
大隈 重信
「早稻田學報 第五號」早稻田學會、1897(明治30)年7月31日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,595 字 · 14 页
〔十五年間の困難〕
それならばなぜ英語を教えるかという論があるかも知れぬが、これは今日でもまた将来でもこの英語その他の学問を多少やるのは必要である。かの欧羅巴人でも、希臘羅甸をやるのが必要であると同じく、学問の研究のためには随分この外国の言葉を学ぶという必要は今日でもまた将来でもある。学問の充分に独立した上のことである。
それからその時の考えには理科というものを入れた。これも理科即ち物理学は、私はどうしても学問の土台となるものと考えたのである。ところがこの私立学校で、なかんずくこの理科にはどうもあまり社会が注意してくれぬ。そうしてなかなか理科は金が要る。入費が要る。どうも貧乏なる学校では続かぬ。それから教師が宜う来てくれぬ。そこでこの理科は先刻御話しする通り初陣に失敗をしたのである。この理科の失敗は千歳の遺憾である。理科どころではない。それから工科もやはりやられなかった。即ちこの邦語でやるという大胆な企ては、まず始めに政治、法律それと理科というものを置いた。なかなか工科とかその他のものへ及ぶところではない。まずそういう目的でこれが始まったのである。
〔十五年間の困難〕