轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんりしけん
心理試験
江戸川 乱歩
「新青年」博文館、1925(大正14)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,728 字 · 46 页
嫌疑を受けた理由は、彼が身分不相応の大金を所持していたからだと記してある。
「俺は斎藤の最も親しい友達なのだから、ここで警察へ出頭して、色々問い訊すのが自然だな」
蕗屋は早速着物を着換えると、遽てて警察署へ出掛けた。それは彼が昨日財布を届けたのと同じ役所だ。何故財布を届けるのを管轄の違う警察にしなかったか。いや、それとても亦、彼一流の無技巧主義で態としたことなのだ。彼は、過不足のない程度に心配相な顔をして、斎藤に逢わせて呉れと頼んだ。併し、それは予期した通り許されなかった。そこで、彼は、斎藤が嫌疑を受けた訳を色々と問い訊して、ある程度まで事情を明かにすることが出来た。
蕗屋は次の様に想像した。
昨日、斎藤は女中よりも先に家に帰った。それは蕗屋が目的を果して立去ると間もなくだった。そして、当然老婆の死骸を発見した。併し、直ちに警察に届ける前に、彼はあることを思いついたに相違ない。というのは、例の植木鉢だ。若しこれが盗賊の仕業なれば、或はあの中の金がなくなってはいはしないか。多分それは一寸した好奇心からだったろう。彼はそこを検べて見た。ところが、案外にも金の包がちゃんとあったのだ。