轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
「それがどうしたのです」
「一彦君、おどろいてはいけない。博士は留守なのだ。博士はこの部屋の中にはいないのだよ」
2
博士は留守だ――と、塩田大尉は、意外なことをいいだしました。
「だって、それは変ですね」と一彦は腑におちぬ顔です。
「だって、この扉の中で、大利根博士が“今日はだめだめ、帰ってくれ”などと、いまさっきも喋ったではありませんか」
一彦には、塩田大尉の言葉がどうしても信じられません。
塩田大尉は、ますます顔を赤くして、心臓のわくわくするのをじっとおさえつけている様子です。
「一彦君。私の考えはきっとあたっているよ。大利根博士は留守なんだ。この私の言葉にまちがいのないということを、これから見せてあげよう」
塩田大尉は、この扉のなかに、大利根博士がいないということを一彦に見せてやろうというのです。一彦はたいへん不思議におもいました。彼はあくまで、それは塩田大尉のおもいちがいだと思っていました。
塩田大尉は、ポケットのなかから、小さい紙包と長い電線とをひっぱりだしました。
「それはなんですか」
「これは爆薬だ。これを入口にしかけて扉をこわすのだよ」