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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
これと似た仕掛が、怪塔の中にもありましたよ。帆村おじさんと僕とは、その仕掛のために、檻の中に入れられて、一階下へ落されたことがありました」
「怪しいことがあるなら、どんどんいってごらんなさい」
司令官は、熱心な面持で、一彦をせきたてるようにいいました。
「第二は、この猿の鍵です」
一彦は、ちゃりんと音をさせて、テーブルの上に大きな鍵を出しました。
3
「なに、猿の鍵?」
司令官は、その大きな鍵を手にとって、ふしぎそうにながめ、
「第二に、この鍵が怪しいとは」
「そうです、博士邸の一番おくにある秘密室は、その鍵であいたのです。ところが、その猿の鍵は、怪塔王が大事にしてもっている鍵なのです。あの怪塔の入口をあけるのは、やはりこの鍵でないとだめなのです」
と、一彦は自分の信じているところをすらすらとのべました。
「で、それがどうしたというのかね」
「はい、司令官閣下。僕が今あげたように、怪塔と博士邸とは、たいへん似たところがあるのです。ですから、怪塔王と大利根博士とは――」と、ちょっと言葉をとどめ、「同じ仲間ではないかとおもうのです」
「えっ、怪塔王と大利根博士とが、同じ仲間だというのか。