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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页

青空文庫

もう飛行機は飛べない。しかし身体には異状がないから、安心を乞う――応援に出動したという知らせのあったわが飛行隊はどうしたか」

と、小浜兵曹長は答え、また問いかけました。

「わが出動飛行隊は、暴風雨にさえぎられ、ついに怪塔ロケットにもあわず、貴官の飛行機にもあわなかった――その孤島は何処かわかるか」

「わからない。しかし自分は大変なものを発見した。この島に、のこぎりの歯のような形をした山がある。この山の西側に、大飛行場があって、そこに怪塔ロケットが七八機集っている。だからこの島は怪塔ロケットの根拠地だと思う。はやくこのことを塩田大尉に知らせてもらいたい」

すると、無電班ではたいへん驚いたようでありました。しばらく答はなく、小浜兵曹長は、無電が故障になったかとおもったくらいでありました。

そのうちに、艦隊からの無電が、また聞えてきました。

「貴官の報告は、じつに重大なものであった。貴官のいる孤島の位置を知りたいから、これから五分間つづけて電波を出してもらいたい。こっちでは、その電波を方向探知器ではかって、位置をきめるから。とにかく貴官は貴重なる偵察者であるから、大いにそこにがんばっていてもらいたい。