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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页

青空文庫

では、早速五分間つづけて電波発射をたのむ」

6

小浜兵曹長は、愛機の無電装置をはたらかせて、五分間つづけざまに電波を発射いたしました。

本隊の方では、この電波を方向探知器ではかり、小浜兵曹長のいまいる位置をはっきりきめようというのです。

そのうちにも、小浜兵曹長は生存していたというよろこばしくも、またおどろくべきニュースは、それからそれへと伝わっていきました。

本隊の無電班は、しきりに潜水艦ホ十九号をよんでいます。

その潜水艦は、そのころちょうど南洋群島附近を巡航中でありましたが、よびだしの無電をうけとったので、すぐさま無電で応答してまいりました。

「貴艦は直ちに、遭難機の方角を測定せられよ」

「承知!」

本隊と潜水艦ホ十九号との両方の方向探知器が、ともに小浜機の発射する電波の飛んでくる方角をさだめました。

両方の結果をあわせて、地図のうえに、小浜機の位置をもとめてみますと、ついにわかりました。

北緯三十六度、東経百四十四度!

それが遭難機の位置になります。

そこは、犬吠埼からほとんど真東に、三百キロメートルばかりいった海中です。

いや、海中ではありません。