轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
すると木箱はすうと持ちあがり、箱の下に二本の足がにょきりと生えました。二つの箱ともそうなのでしたが、一方の箱の足は長く、もう一つの箱の足は短くて細くありました。
そのうちに、長い足の生えた木箱の横腹に、円い穴がぽかりとあきました。
しばらくすると、その穴の中から一本の手がにゅうと出てきました。
その手は、しきりに入口の扉をさぐっています。よく見ると、その手は大きな鍵をにぎっているではありませんか。大きい鍵です。もし近づいてよく見た人があったら、その鍵の握りのところに猿の彫りものがついているのがわかったでしょう――といってくれば、この箱から生えている手の持主が何者であるか、そろそろおわかりになったでしょう。
そうです。この大きな箱の中には、帆村荘六探偵がはいっていました。そしてもう一つの小さい箱の中には一彦少年がはいっていました。
二人は、怪塔王の目をくらますために、こうして底のない箱にはいったり、馬車をやとったりしたのでありました。
いまや、鍵を握った帆村探偵の手は、鍵穴にとどきました。鍵はすいこまれるように鍵穴にはいりました。
「さあしめた!」