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けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず

憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず

吉野 作造

「中央公論」中央公論社、1916(大正5)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 85,839 字 · 169 页

青空文庫

議会の開院式閉院式などで議長の発声で万歳を唱うる場合には、社会党員は挙って退席するを例とする。もっともこれは独逸におけるのみの例ではない。墺太利でも伊太利でも露西亜でも同様である。また宮廷伺候即ち国君に対する礼を以て儀式上宮廷に伺候するというような事、これも社会党は党議を以て禁じて居る。社会党の全盛を占めて居る自由市の市長即ち一国の大統領に当るべき市長は、天長節その他宮廷の重大なる祝賀に際して、臣礼を以て宮廷に伺候せざるはもちろん、祝電をすら発しない。発すれば必ず自分と同格の他の自由市の市長に発する場合と同じような形式を取る。かつて皇帝が事があってハンブルグに行幸された時、市長が皇帝のために盛宴を張り、その歓迎の辞を述ぶるに当って、『我が同役よ』と呼び掛けて、座にある人を驚かしたという話がある。この外社会党は独逸帝国刑法の中から不敬罪に関する項目を除くべしということを政綱の一として掲げて居る。不敬罪は君主的栄誉の反映である。共和国に不敬罪というものはあり得ないという理屈に基づく。甚だしきは帝国議会における予算討議の際、皇室費に関して皇帝の「賃銀」