轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

菊池寛『日本合戦譚』。同一底本的分册已合并为一书。收入:姉川合戦、厳島合戦、川中島合戦、田原坂合戦、長篠合戦、賤ヶ岳合戦、碧蹄館の戦、島原の乱、山崎合戦、鳥羽伏見の戦、大阪夏之陣、真田幸村、応仁の乱、四条畷の戦、小田原陣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,771 字 · 313 页

青空文庫

この騎馬鉄砲は、政宗御自慢のものである。

仙台といえば、聞えた名馬の産地。その駿足に、伊達家の士の二男三男の壮力の者を乗せ、馬上射撃を一斉に試みさせる。打立てられて敵の備の乱れた所を、煙の下より直ちに乗込んで、馬蹄に蹴散らすという、いかにも、東国の兵らしい荒々しき戦法である。

この猛撃にさすがの幸村の兵も弾丸に傷き、死する者も相当あった。

然し、幸村は「爰を辛抱せよ。片足も引かば全く滅ぶべし」と、先鋒に馳来って下知した。一同、その辺りの松原を楯として、平伏したまま、退く者はなかった。

始め、幸村は暑熱に兵の弱るのを恐れて、冑も附けさせず、鎗も持たせなかった。かくて、敵軍十町ばかりになるに及んで、使番を以て、「冑を着よ」と命じた。更に、二町ばかりになるに及んで、使番をして「鎗を取れ」と命じた。

これが、兵の心の上に非常な効果を招いた。敵前間近く冑の忍の緒を締め、鎗をしごいて立った兵等の勇気は百倍した。

さしもの伊達の騎馬鉄砲に耐えて、新附仮合の徒である幸村の兵に一歩も退く者のなかったのはそのためであろう。

幸村は、漸く、敵の砲声もたえ、烟も薄らいで来た時、頃合はよし、いざかかれと大音声に下知した。