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とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
「東北小国民」1948(昭和23)年5月~10月、「AOBA」(「東北小国民」改題)1948(昭和23)年11月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,481 字 · 74 页
そして左東左平が手をつけたところは、まず、安全だと思っていいし、ヤリウスがやったままの部屋などに対して、十分注意したほうがいいと思うね」
四本は、さすがに目のつけどころがよかった。
時計塔への道
「それでは、今日の目標第一は、時計塔として、塔の頂上まであがってみようじゃないか」
五井は、一同の顔を見まわした。
「ああ、行こう」
少年たちは、武者ぶるいした。
「すると、塔へあがる階段を見つけるんだ。行こうぜ、いいかい」
「いいとも」
前進を開始した。
かびくさい部屋をいくつか通った。
色のさめたカーテンに手をかけると、紙のようにベリベリとさけた。そして頭上からどっと何十年の埃が落ちて来た。少年たちは、そのたびに息がつまった。
そのうちに、大きな部屋に出たと思ったら、そのむこうに階段がみえた。螺旋形に曲った広い階段で、その真中には赤いジュウタンがしいてあった。そのジュウタンのふちは黒であった。
「ああ、あれだ、時計塔へのぼる階段は――」
少年たちは階段の下へかけつけた。
「気をつけてのぼるんだぜ、ちゃんと間隔をとって登ろう」
そこで四少年は、ロープの間隔をおいて、五井から順番に階段をのぼりはじめた。