轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
けんりょくのひげき
権力の悲劇
宮本 百合子
「婦人公論」1949(昭和24)年11月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,912 字 · 10 页
ゲーテは「ファウスト」第二部で、より大きい善、人間の美徳、平和な建設を実現する可能をゆるされている能力として権力を見出している。現代でいえば一つの都市ぐらいしかなかった十九世紀初頭のドイツ小王国ワイマールの学友宰相であったゲーテは、その時代の性格とその政治生活の規模にしたがって、何と素朴だったろう。そして何と「宮廷詩人」的であったろう。ナチスが、ゲーテ崇拝を流行させていたわけもわかる。権力に従順な人々へのゲーテ賞もわかる。
現代の帝国主義の国家権力の実質が、よりゆたかなヒューマニティーの力の表現といえないのが現実ならば、わたしたち一人一人が「失うものはこの世の不幸しかない」平の人民の女であり男として生れたことを心からよろこび、評価してよいと思う。なぜなら、わたしたち人民の男女のヒューマニティーは、権勢とひきかえに奪われてはいないのだから。反対に、日々の労働の痛苦、いまの社会で母性が経験する大小無数の苦労。失業のいたで。生活の安定を見出そうとして階級として努力するその過程にうけている容赦ない政治的な経験などによって、わたしたちの、人民としての階級的なヒューマニティーはますます鋭くさせられている。