轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

05 第五部

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 200,443 字 · 398 页

青空文庫

そして、午後になって、理事長以下来賓が全部引きあげたあと、次郎に今朝のいきさつを話してきかされ、なお塾長室で、朝倉先生と三人集まっての話のときに、先生から老の人物や、その社会的勢力などについてあらましの話をきくと、夫人はさすがに心配そうに眉根をよせて言った。

「塾の中だけのむずかしさなら、かえって張りあいがあって楽しみですけれど、外からいろいろ干渉されたりするのは、いやですわね。」

しかし、朝倉先生はそれに対して無雑作にこたえた。

「外からの圧力の加わらない共同生活なんか、あり得ないさ。あっても無意味だろう。そういう点からいって、実はこれまでのここの生活は少し甘すぎたんだ。これからがほんものだよ。」

その後は、開塾式にも閉塾式にもきまって荒田老の姿が見えた。こちらからそのたびごとに案内を出すことになったのである。式場における理事長と塾長とのあいさつは、時によって多少表現こそちがえ、趣旨は第一回以来少しも変わっていないので、荒田老も何回となく同じ内容のことをきくわけであった。そして式がすむとすぐ帰ってしまうのだから、何がおもしろくて毎回わざわざ顔を見せるのか、次郎にはわけがわからなかった。