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じんだいしのけんきゅうほう

津田左右吉歴史論集

津田 左右吉

津田左右吉『津田左右吉歴史論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:神代史の研究法、陳言套語、東洋文化、東洋思想、東洋史、流れ行く歴史の動力、日本上代史の研究に関する二、三の傾向について、日本精神について、日本に於ける支那学の使命、日本歴史の研究に於ける科学的態度、日本歴史の特性、歴史の矛盾性。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 117,964 字 · 229 页

青空文庫

東洋と西洋とは、本来、地理的の称呼であり、後世の支那人が海路で南方から交通する地方をその位置によって区別し、概していうとほぼ今の太平洋に属する方面のを東洋、それよりさきの印度洋方面のを西洋としたことにはじまる。ヨオロッパ人が印度洋を経て支那に来るようになってからは、その本国もまた西洋と呼ばれることになったが、これは上代において西北方からの陸路によって交通する地方が西域といわれ、その方面は支那人の知識の及ぶ限りこの称呼のうちに包含せられたと似ている。(西域は支那に接壌する西方の地であるが、西洋は東洋を通過していったそのさきであるから、この点は違う。)東洋は後までも狭い範囲に限られていたが、これはその東洋の東方から支那と交通する国がなかったからであり、ただ近いころになって方角違いの日本が東洋と呼ばれることがあるのみである。西洋は勿論、東洋も支那からいうと諸蕃の地であるから、支那みずからが東洋とせられなかったことは勿論である。ところが、日本では、徳川時代の中ごろからヨオロッパに関する知識が漸次加わって来たにつれて、西洋という名が主としてこの極西の地にある諸国にあてられることになり、従ってまたそれが文化的意義を帯びて来た。