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じんだいしのけんきゅうほう
津田左右吉歴史論集
津田 左右吉
津田左右吉『津田左右吉歴史論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:神代史の研究法、陳言套語、東洋文化、東洋思想、東洋史、流れ行く歴史の動力、日本上代史の研究に関する二、三の傾向について、日本精神について、日本に於ける支那学の使命、日本歴史の研究に於ける科学的態度、日本歴史の特性、歴史の矛盾性。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 117,964 字 · 229 页
いわゆる西洋には特殊の文化があると考えられていたからである。が、こういう称呼が用い慣らされると、それに対して東方の文化圏を呼ぶ名称も欲しくなって来たらしく、そこで東洋という語に新しい意義を附してそれを採用し、支那を中心としてその文化を受入れている地方の総称として、この名をあてようとする企が起ったように推測せられる。佐久間象山の詩に「東洋道徳西洋芸、匡廓相依完圏模、大地一周一万里、還須欠得半隅無、」というのがあるが、それは即ちこのことを語るものではあるまいか。もしそうとすれば、明治以後における東西洋の概念はほぼ之を継承したものであり、日本人の脳裡において生じたものである。さすれば、日本人のいう東洋には初から文化国としての支那が含まれていると共に、日本の文化が支那と同系統のものであり、またそれが西洋の文化に対立するものであるという考がそこに潜在してもいるのである。幕末から明治にかけての日本の知識社会に属するものは、概して儒学の教養をうけていたのであるから、こういう考の生じたのも、怪しむには足りなかろう。ただし西洋文化の圏外に存する文化としては、別に印度のがあるので、世界の文化を東西に二分する場合にはそれをどう取扱うかが問題になって来るが、印度が地理的区劃においていわゆるアジヤに属するものとせられているのと、