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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1938(昭和13)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 124,009 字 · 249 页
今まで私がうそをカナリヤの糞ほどもいったことがありましたかい。班長、もし、それがうそだったら、私は班長に――」
「班長に、なんだと」
「ええ、あのう班長に、私がお守にしているビクトリヤ女皇のついている金貨をあげますよ」
「おおあの金貨か。これはうめえ話だ。ようし、班員あつまれ。検閲点呼はあとまわしで、まず金貨の方から片をつける。探照灯を用意。本艦の後方を照らせ。早くやれ!」
こんなときに、探照灯をうっかりつけていいのかどうかと思った水兵もあったようだが、なにしろ班長の命令なので、それをやらないでぐずぐずしていると、いつ鉄拳がとぶかもしれない。それよりも、なんでもいいからつけてしまえというので、艦橋にあった探照灯函の扉をひらいて、さっそく電気を入れ、ぴちんとスイッチをひねった。
青白い閃光は、ぱっと波浪の上にながれた。そのとき、彼等は見た、まったく驚くべきものを!
それは何であったか?
見たこともない鼠色の艦艇だ。
そびえ立つその艦橋には、妙な外国文字がついていた。その傍に十三という数字が書きつけてあるのが読めた。
「おお十三!」
恐怖の叫声がおこった。
「たいへんだ。