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はっくつしたびじょ
発掘した美女
「講談倶楽部 第五巻第四号」1953(昭和28)年11月10日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,882 字 · 29 页
「モッタイないから、ジャガ芋返しなさい」
「もらッたものは、私の物よ。犬にやっても鶏にやっても、かまやしないでしょう。アッ、そう、そう。あなたにいいものあげるわよ」
初音サンは少年を手なずけて、仕返ししてやりましょうと考えた。リュックの中からアップルパイと桃のカンヅメをとりだして、少年を部屋へよびこんで、御馳走した。
「どう? おいしいでしょう?」
「センベの方が、うめえな」
「これ、桃よ。おいしいでしょう」
「オレのウチの桃はもッとうめえ」
「オウチはどこ?」
「オレが云うても、おめえ知るめえ」
「理窟ッぽいわね。あなたの村の人たち、みんな、そう?」
「オレの村の者は、頭がいいな」
「あんた、ちッとも可愛くないわね」
「東京の者は、こんなもの食べてるのか」
「そうよ。もっと、もっと、おいしいもの食べてるわよ。オセンベだのシャガ芋の蒸したのなんか食べないわよ」
「モンジャ焼知らねえだろ」
「知らないわね」
「うめえぞ。東京の奴らに食べさせてえな」
「あんた、コーヒー好き?」
「アメリカ物はきれえだよ」
「コーヒーはアメリカ物じゃないわよ」
「きッとか」
「そうよ」
「じゃアどこの物だ」
「モカ。