轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
「中央公論」1931(昭和6)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,341 字 · 148 页
と、気じょうにおっしゃって、おんなみだをおみせにならずに、じっとがまんをなされましたのはさすがでござります。すえのおふたりのひめぎみたちは西もひがしもおわかりにならぬほどでござりましたから、お乳の人の手におだかれになって、なんのことゝも夢中でいらっしゃいましたけれども、おちゃ/\どのはてゝごの方をふりかえり/\、いやじゃ/\ときつうおむずかりになりまして、なか/\なだめすかしてもお泣きやみになりませんので、お供のひと/″\はそれをみるのが何よりつろうござりました。この姫たちが三人ながらのちに出世をあそばして、お茶々どのが淀のおん方、おはつどのが京極さいしょうどのゝおん奥方常高院どの、いちばんすえの小督どのが忝くもいま将軍家のみだいでおわしますことを、だれがそのときおもいましたでござりましょう。かえす/″\も御運の末はわからぬものでござります。
のぶなが公はおいちどのや姪御たちをお受けとりになりますと、たいそうおよろこびになりまして「ようふんべつして出て来てくれた」と、ねんごろに仰っしゃって、「あさいにもあれほどことばをつくして降参をすゝめたのに、どこまでもきゝ入れない