轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ほどう

舗道

宮本 百合子

「婦人之友」1932(昭和7)年1~4月号(著者検挙のため未完)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,745 字 · 70 页

青空文庫

はる子の慰問金あつめの仕事が、太田の来てからの方がやり易くなったのでもそれは分る。――

間もない或る日曜日、ミサ子は下宿の水口の外へ盥をもち出し、勢よく肌襦袢の洗濯をやっていた。

一週間朝から夕方まで丸の内のオフィス・ビルディングの中で、コンクリート床を擦る靴音、壁に反響するタイプライタアの響にのまれて暮していると、塵の少ない休日は閑散な空気の工合まで肌ざわりが違うように感じられる。

水口のわきにあらい竹垣があって、そこに山吹の幹が荒ッぽく繩でくくられている。ざぶ、ざぶ濯いではその水をミサ子は山吹の根元の小溝へあける。

牛込の姉の暮しが心に浮んだ。同居の話を断ったのは、気の毒のようだがよかったと思った。

ミサ子も姉の文子も同じ生れではあるが、こういう激しい世の中にあって、生きる態度は別々であった。ミサ子にはこの頃自分たち小ブルジョアの女の生きかたというものが、やっと腹にはいって来た。××○○会社の女事務員という現在の社会での自分の身分と、自分たち働いて食って行かなければならない女として一人一人が胸にもっている不平不満、希望とをつき合わして見れば、実質のない澄しかたなどしておれない。